
2026年8月23日eスポーツホンマルシェ出店 with デジネスラボ放送局 in スーパーダンス・ジャパンショールーム
大阪のIT総合企業です。Robloxのゲーム開発、AI出版ラジオ放送局、ポッドキャスト事務所を軸に事業を展開。外注に頼れなくなった時期にAIを導入し、ラジオ番組で総合ランキング全国一を獲得しました。使い分けと併用で精度を上げる、実務的なAI活用を続けています。
大阪市生野区。デジネスラボ株式会社は、Robloxのゲーム開発、AI出版ラジオ放送局の開局サポートと運営代行、そしてポッドキャスト事務所を軸に事業を展開している。
生成AIを本格的に導入したのは2025年8月。その同じ月に、同社が運営するラジオ番組は総合ランキングで全国一を獲得した。
生成AIを使い始めたきっかけ
きっかけは二つあった。ひとつは、人とお金の問題である。
それまでデザイナーやライターは外注に頼っていた。だが、ここ2年ほどは売上に波があり、外注費をかけられない時期が続く。ブログの執筆を依頼していたライターからも、費用対効果が合わないので降りたいという話が出た。
代わりを探せばいい、という単純な話ではない。同社は「地域を代表する企業100選」に選出されている。それなりのクオリティで仕事を出さなければならない。しかし、その水準を満たす人材を新たに見つけるのは、簡単ではなかった。
「一旦AIでしのごうと思って、導入してみるかというのが、きっかけです」
もうひとつは、目標である。同社が運営するラジオ番組で、総合ランキング全国一を狙っていた。
当時、上位に並んでいたのは、斎藤一人氏の弟子である宮本真由美氏の番組や、映像制作で売上100億円を誇る企業だった。自分の力だけでは届かない。そう判断して、そこにもAIを入れた。
音声編集は別の担当者に依頼していたが、納品が遅かった。すぐに欲しいのに来ない。その担当者も途中で辞めることになり、編集そのものをAIに任せる。タイトルも説明文も、すべてAIで組み立てるようにした。
そして2025年8月、総合ランキング全国一を獲得している。
発想の下地になったのは、アニメ『トリリオンゲーム』だという。ラジオのゲストから「トリリオンゲームみたいですね」と言われたのをきっかけに知り、見てハマった。作中に登場するAIの描写を見て、AIにできることの幅を捉え直した。
「本来だったら弁護士に頼まなあかんような契約書とかも、AIにさせてみようと」
使う前は、どうしていたか
AIを入れる前は、制作にまつわる工程のほとんどを外注に出していた。デザイナー、ブログライター、音声編集の担当者。それぞれに依頼しては、上がってきたものを受け取るという流れだった。
問題は、費用とスピードの両方にあった。
「月に5本ブログ記事を上げてくれとなったら、やっぱり1週間に1回ちまちま、みたいな」
依頼した分だけコストが積み上がり、納品のタイミングは相手の都合に左右される。売上に波がある時期には、その構造そのものが重荷になった。

いま、どう使っているか
現在、同社の業務にはほぼ全面的にAIが入っている。特徴的なのは、用途に応じて複数のAIを使い分け、さらに組み合わせている点だ。
動画編集では字幕生成にAIを使い、編集ソフトのAI機能を併用する。YouTubeのサムネイル制作はChatGPT。ホームページやブログのHTMLコーディングはClaudeとGemini。YouTubeの動画をブログ記事に変換する作業にはManusを使う。
契約書やクレーム処理など、法律が絡む場面ではPerplexityを使っている。
「弁護士並みに正確なんですよ。だから、弁護士にお金を払って依頼しなければいけないような業務も、すべてPerplexityに任せています」
実際、返金の手続き漏れによる振込エラーでクレームが入った際も、対応文をすべてAIに考えさせて事なきを得たという。
もっとも特徴的なのは、一つのアウトプットを複数のAIに通す手順である。ホームページのアクセス改善提案をまとめるときは、まずChatGPTに現状のダメ出しをさせる。次はGemini。同じものを見せて、もう一度ダメ出しをさせる。そのうえで、リサーチに強いPerplexityで裏を取る。そこまでやって、ようやく最終稿として提出できる形になった。
ブログ記事でも同じ工夫が効いている。ChatGPT単体で書いたものは「表面上、薄いよね」と評されることがあった。そこでChatGPTで書いたあとにGeminiで添削させたところ、評価が変わった。
「だから、やっぱり併用するしかないんだろうなと」
このほか、KPIの活動報告書、クライアントとのメールやLINEの下書き、YouTubeやラジオの収録台本、LP制作も、いまはAIが起点になっている。
「もう、あらゆる業務が全てAI化みたいな。そうせな回らないですよ」
うまくいかなかったこと
一方で、AIでは届かなかった領域もはっきりしている。
最も明快な失敗はデザインだった。国際結婚相談所から依頼を受け、ホームページのヘッダー画像をAIで制作して納品した。ところが、何度出してもNGが返ってくる。修正を重ねても通らない。
最終的に「やはりデザイナーに頼むしかないですかね」という話になり、外注に戻した。
その理由を、本人はこう分析している。
「僕の最大の弱点が、デザインとイラストなんです。基礎がないから、AIを使ってもできない」
ITに関してはできないことがないと言われることもあるが、基礎のない領域ではAIを使いこなせない。この線引きは、同社のAI活用全体を貫く考え方でもある。
人とのやりとりも同様だった。細かいニュアンスの調整は、いくら説明しても伝わらない。結局は自分で考えて直接メッセージを送った。AIに返信文を作らせたあと、足りないところを自分で足すのが常だという。
動画にも壁がある。AIで制作した動画をYouTubeに上げても、再生数が伸びない。二桁で止まってしまう。複数のAIを組み合わせて複雑につくり込まないと、通らないのが現状だ。
「AIといっても、完全自動化は難しいだろうなと。車の自動運転と一緒で、完全は難しいんだろうなという」

これから
これから期待していることを、代表は技術と姿勢の両面から語った。
技術面では、映像とアニメーションだ。長尺の動画を無理なく制作できるようになること。画像から3Dキャラクターへの変換が、もっと手軽にできるようになること。複雑なアニメーションがAIで扱えるようになれば、映画やアニメの制作にも道が開ける。
「あと2年かかるんやろうな、と思いながら見ています」
姿勢の面では、使う側への問題提起がある。
「進化が早すぎて、人間がついていけていないのが現状なんですよね。みんなプロンプトを叩いて、できた、で終わってしまっている。そうじゃなくて、出てきたものに対してダメ出しをしろという話じゃないですか」
だからこそ、AI自身が使い手を採点してくれればいい、と考えている。あなたの今のプロンプトは何点で、全体の何パーセントしか使いこなせていない。そう示されたほうが、人は学ぶ。
「AIを使いこなそうと思ったら、やっぱり自分の基礎力がないと、結局使えないので」
均質化した出力ではなく、自分のオリジナリティを表現できるAIが出てきてほしい。代表はそう締めくくった。

IT総合企業として、Web制作から動画・ポッドキャスト制作、ゲーム開発までを手がける。アニメ『トリリオンゲーム』を事業モデルの下敷きに、AI出版ラジオ放送局を立ち上げた。趣味は旅行と温泉、そしてゴルフ。感受性を上げるために、いだきしんコンサートにも通っている。飼っている黒猫の「ココア」はAIでVTuber化され、いまでは同社のマスコットキャラクターになっている。Robloxで開発中のゲーム「Cat and Resort」も、そのココアをヒントに猫をテーマとした。「猫のために働いてます」。





